ドラマ「日本沈没」が伝えるメッセージ

TBSの連続ドラマ「日本沈没~希望のひと」を見ていた人も多いことでしょう。

 

ドラマのクライマックスにかけて、地球温暖化による永久凍土の溶解から起きた感染症が世界中に蔓延して,その菌が植物連鎖により更に広がっていると、ストーリーは展開されました。

これは地球温暖化の影響の一つとして,何十年前から言われていることです。

よくここまでの放映を英断したテレビ局に敬意を表します。

これは昨年起きたアメリカの大竜巻とも、

つい先日記録更新をした南半球の最高気温50.7℃とも繋がるものです。

 

永久凍土は大気のほぼ2倍の炭素を保持しており、その大部分をメタンとCO2が占めています。

永久凍土の溶解による温室効果ガスの放出は、2015年の「パリ協定」で決定された

世界の気温上昇幅を産業革命以前と比べて1.5度に抑えるという努力目標を危うくするものなのです。

 

CO2は地球温暖化の最大要因とされていますが、メタンの温室効果はCO2の25倍。

永久凍土の温室効果ガスが大気中に放出されると、地球温暖化が悪化し、氷が解け、

さらに永久凍土の溶解が進み、地球温暖化の尋常ではない悪循環に陥ってしまう恐れがあるのです。

 

そしてもうひとつ。 溶けた永久凍土から未知のウイルスが拡散されることが危惧されています。

新型コロナウイルスによるパンデミックは、人類が免疫を持たない未知のウイルスによる感染爆発ですが、

永久凍土にも数多くの未知のウイルスが眠っているとみられます。

実際にフランスのウイルス学者のチームは、溶け始めた永久凍土から「モリウイルス」という新種のウイルスを発見しました。

生物の細胞に入ると12時間で1000倍に増殖し、その高い増殖能力に脅威を感じたといいます。

今、現実に永久凍土は溶解しだしてます。

 

「日本沈没~希望のひと」は、まさに、今の地球温暖化の現状を見て居るようです。

果たしてこれをフィクションと言い切れるでしょうか。

 

写真は、4年前のニュースにて掲載された餓死寸前のホッキョクグマ。

私たちの“あり方”が問われていると思わずにいられません。

 

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2022. 01. 17